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豊中の500冊

野畑図書館には、豊中にゆかりのある本を集めた「豊中の500冊」という展示コーナーがあります。有名な作家や研究者の本もあれば、市民の方が書かれた本もあります。豊中で生まれた方、豊中で育った方、豊中で活躍されている方、豊中にかかわりがある方、豊中が登場する本、豊中についての本など広報の特集ページで紹介された方の作品を中心に紹介しています。

500冊のなかからご紹介します

○『愛の渇き 』三島由紀夫 新潮社 1988年

 この作品の舞台として「米殿村」がでてきますが、現在の旭丘(旧熊野田村)のことで、三島の叔母家族が住む一万坪の農園と和風カントリーハウスがありました。昭和24年に三島は叔母の家にも宿泊し、この作品を執筆しました。阪急岡町駅や、服部霊園などが実名で登場します。浅丘ルリ子主演で映画化されています。戦後文学界の鬼才として活躍し、昭和45年自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決しました。

広報「とよなか」1999年5月号の『歴史散歩』では「つかの間の和風カントリー・ハウス 三島由紀夫『愛の渇き』の舞台」で解説・紹介されています。

○『私の脳科学講義』利根川進 岩波新書 2001年

 分子生物学が専門である著者は、がんウイルスの研究に取り組み、免疫の仕組みを解明した功績により、1987年ノーベル医学・生理学賞を受賞されました。
 著者は、1939年愛知県に生まれ、1942年(昭和17年)の秋に当時の豊能郡南豊島村原田に移り住み、原田小学校に入学しましたが、10か月余りで豊中を離れることになりました。
著者は自身を振り返り、3歳から7歳まで終戦をはさんだ4年間、この時代が子どもの頃の確かな記憶がさかのぼれる限界と語っています。
 この本は、脳にためた記憶を再生するプロセスをはじめとする、みずからの研究成果を通じて、脳科学の最先端および何を解明してきたのかを紹介する本です。

広報「とよなか」2000年1月号のリレーエッセイ「ゆめ・まち・ひと」では、「原田の思い出」というタイトルで登場されました。

○『あなたが輝くとき ささえてくれる人が、きっといる』西村由紀江 成美堂出版 2007年

 著者は、生まれてから高校卒業するまで豊中にお住まいでした。3才からピアノをはじめ、ピアノの先生のお宅が当時岡町にあり、中学生の頃は毎週自転車で通っていたそうです。
 この本は、著者の初エッセイです。試行錯誤を繰り返した人生を綴り、「どんな人にも輝ける瞬間がある。」新たな一歩を踏み出す著者のメッセージが、さわやかに書かれた一冊です。

 広報「とよなか」1999年12月号のリレーエッセイ「ゆめ・まち・ひと」では、「懐かしい岡町の街並み」というタイトルで登場されました。

これまで紹介したとよなかの500冊

田陽子著『うち知ってんねん 島田陽子詩集』 教育出版 1997年

島田さんは詩人で豊中にお住まいでした。
大阪万博の歌「世界の国からこんにちは」の作者です。
東京に生まれ、少女のころに大阪に住むことになりました。
すっかりなじんだ大阪弁で書かれた詩は、どれを読んでも「そやねん、そやねん」と言いたくなります。
「おまへん でけへん すんまへん
 かめへん せかへん こまらへん
 へんへん おおさか へんなまち」 (『へんなまち』)
おおさか へんなまち やけど ええやないか おおさか。
ほかに、
「大阪ことばあそびうた 正・続・続続」「ほんまにほんま」 など
広報「とよなか」1995年5月号のリレーエッセイ「ゆめ・まち・ひと」では、「豊中のまちで会う木」というタイトルで登場されました。
文学にみる豊中の古迹  鹿島友治 1978年出版 郷土史家として活躍された市出身の鹿島友治さんが、市内の神社・仏閣や土地の名があらわれる文学作品を集めまとめられた本です。
島熊山・待兼山・桜井の里・千里川・桜塚・小曽根・勝部・椋橋庄等々が和歌・俳句・物語・随筆・小説等にどのようにあらわれているか、いざなわれるままにページを繰ると、かつての豊中の姿が浮かび上がってきます。
巻末には、桜井谷・原田・豊島・庄内・新田・豊南小学校、第三・第九中学校の校歌がとりあげられています。
WIND CARAVAN  BRAIN CENTER 2003年出版

豊中出身の建築家であり、『じんべえざめ』などの絵本作家としても知られる新宮晋さんの風で動く彫刻作品が写真で紹介された本です。
 以前放送されたNHKテレビ番組「ようこそ先輩」では、克明小学校へ来られ、子どもたちと一緒に風をはらんで動く大きな作品をつくる授業をされました。
野畑図書館の外にあるモニュメント「白い雲」、柴原駅前広場の「宇宙の花」、千里体育館の「森のささやき」、庄内体育館の「翼に乗って」も、新宮さんの作品です。
 広報「とよなか」1998年3月号のリレーエッセイ「ゆめ・まち・ひと」では、「空へのあこがれ」というタイトルで登場されました。
『上方らくご歳時記』林家染丸 燃焼社 1999年 著者は昭和41年に3代目林家染丸に入門。平成3年に4代目染丸を襲名。
平成6年度の文化庁芸術祭賞など多数受賞。
 三味線・日舞の経験を生かし、お囃子の入った落語を得意とし、豊中との関わりでは平成4年頃には服部緑地の近くに住み、市役所のロビーで一席されたそうです。
 この資料は、上方落語のネタ100話を春・夏・秋・冬の四季に区分けし、1話1話をわかりやすくコンパクトに紹介。落語ファンなら知っている話、知らない話のおさらいに、又落語に興味のある方はこちらを読んでからCDを借りていただくのはいかがでしょうか?
広報「とよなか」1996年1月号のリレーエッセイ「ゆめ・まち・ひと」では、「心の豊かさの中で」というタイトルで登場されました。



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