今日、全校朝礼がありました。校長からは次の話を伝えました。

「もう今日で1月は終わります。明日からは2月です。「1月は いく 2月は にげる 3月は さる」。といわれるように、あっという間に時がたってしまいます。正月からはや1か月。「一年の計は元旦にあり」ということで、今年の目標を立て取り組んでくださいと伝えていましたが、いかがですか。順調に進んでいますか。始業式の時に、「富嶽百景」で有名な江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎が「自分が70歳までに描いたものは取るに足らない。73歳でようやく、ものの骨格を悟り得た。だから80歳になればもっと上達するはずだ」とすでに名声を得ていたにもかかわらず、さらなる先を求めてやまなかった話をしました。また先日米野球殿堂入りを果たしたイチロー選手が「小さいことを重ねることが、とんでもないところに行くただ一つの道だ」とも言ってました。

時間はあっという間に過ぎ去ります。1年の終わりを迎えたときに、あの時やっておけばよかったと後悔しないように、さらなる先を求めて、小さいことを今から積み重ねていきましょう。

さて、始業式でもお話ししましたが、昨年は正月明け早々に石川県の能登地方で大地震が発生し、多くの方々が被害にあわれました。また30年前の1995年1月17日このあたりでも阪神淡路大震災に見舞われ大きな被害が出ました。今年はそれから30年。1月17日の追悼式では「よりそう」という言葉が灯篭で形作られていました。「よりそう」には東日本大震災や能登半島地震など、他の震災も含めて被災地や被災者を忘れず寄り添い続けようという思いが込められています。この震災の教訓を忘れず、いざという時どのように命を守るか考えていきましょう。

話を少し変えますが、季節も進んできて、来週月曜日2月3日から春が始まります。2月3日は「立春」。季節の上では春になります。だから、明後日2月2日日曜日が「節分」となります。

そもそも「節分」とは、読んで字のごとく「季節の分かれる日」の意味で、立春、立夏、立秋、立冬の前日を指しましたが、今では一般的に立春の前日を指しています。2日の節分で、冬は終わり月曜日からは春が始まります。

その冬の最後の節分の日に「豆まき」や「恵方巻」を食べる家庭も多いのではないでしょうか。ではなぜ「豆まき」や「恵方巻」が行われているのでしょうか。

冬が終わり春を迎える季節の変わり目に、邪気(いわゆる人に害を与えようとする悪い気、物の怪?)を払って、気持ちよく春を迎えるために、「鬼払い」などの儀式が行われるようになりました。「鬼払いの儀式」として江戸時代から行われるようになったのが「鬼は外!福は内」の掛け声とともに行う豆まきです。なぜ豆をまくのか?昔の人は、形の見えない災害、病、飢饉など、人間の想像力を越えた恐ろしい出来事は鬼の仕業と考えられてきました。豆という言葉が「魔滅」(悪魔の魔を滅ぼす)、豆を煎ることで「魔の目を射る」ことに通じるため、煎った大豆を使うとのことです。それから、<恵方巻>もあります。その年の縁起の良い方角を「恵方」というそうですが、巻きずしである「恵方巻」を、その年の恵方を向いて丸かじりすると願い事が叶い、縁起が良いとされています。大阪発祥の風習だそうですが、現在では全国的な広がりをみせているそうです。ちなみに、2025年の恵方は「西南西(細かくいうと西南西微西)」。 

さてもうすぐ春です。すがすがしい気持ちで、1年間のまとめの三学期、あと2か月ですが、「人とのつながり大切に、笑顔の花を咲かせよう」の合言葉を大切に、学年、クラスの仲間づくりの仕上げをしていってください。3年生の皆さんはあとひと月半で卒業を迎えます。人とのつながりを大切にして、互いに支え、応援しあいながら入試を乗り越え、次のステップへ力強く踏み出していってください。そのために残りの学校生活を大切にしていきましょう。

最後になりますが、インフルエンザや新型コロナウイルスなど感染防止にもくれぐれも注意して、元気に3学期を過ごしていきましょう。」