学力向上タイトル 「デトックスな理科」・・理科知る 天気知る 過労脳去る  

千里 九「理科というと冷たいな。だから理科室は無機質だと思う人がいるが案外そうでもない。」

 

理科授業

工房 理科室

 ビーカー

理科:天気の移り変わり(写真1)

理科室:心和む作品1(写真2)

理科室:心和む作品2(写真3)

 校内での携帯・スマホの持ち込みを原則認めていません。だから学校にいる時間は強制的にスマホから離れ、デジタル・デトックス(浄化)」が可能です。スマホ疲れ・スマホ依存や過労脳を遠ざけます。そこで理科です。19日、理科の先生は”しめしめ”と思い雨雲を見上げ窓を閉め、「地球の大気と天気の変化について」を学習するため教室に向かいました。実践理科 実験

 みんな悩む 寒冷前線の動き 

 素朴な疑問?天気の移り変わりはなぜおこるのか?その答えに悩む。晴れた天気から雨の”転機”はどこにあるのか?わからん。正解に迫るのが今回の授業であった。低気圧と前線の関係を理解しよう。2年3組で授業が始まった。なぜ雲は出来るのか?モニターにさまざまな雲の形が映し出される。上空にあがった空気が冷やされ露点に達して雲が出来る。絹雲、鰯雲、羊雲、”おおい雲よ、どこへ行くんだい・・”均等な雲の形の連続写真に心が和む(写真1)。担当者「これらを高積雲と呼ぶ。この写真の富士山のように雲はそんなに高いところにはできない。温暖前線が通過前に天候が崩れる。余談だが富士山の高さをみんなは知っているか?ななむ、3776mや。」校長先生だけが笑った。

 「みんなが悩まないよう今日は寒冷前線(冷たい空気が暖かい空気にぶつかって下にもぐり込みながら進んで行く前線)を持ってきた。教卓の上に寒冷前線のモデルを再現するで。」大きな水槽が教卓に置かれた。水槽の間をふたつに仕切る。向かって左側に青色をつけた冷たい水、氷も入れた。右側はお湯だ。温度差はだいたい20℃ほどか。「最前線の人は、水がかかるかもしらん気をつけや。ここはウォーターワールドと思ったらええ。ウォーターワールドは水がかかるから面白い。」ここはUSJではないと最前線の生徒は思っているだろう。しきりが外された。水槽を傾ける。ちゃっぷん。おーーー。青い水がきれいに温かい水の下に入り込みゆっくり進んでいくではないか(上写真)。寒冷前線の様子が再現された。暖かい水と冷たい水はすぐには混じりあわない。生の実験結果を生徒達は、まぶたをクリックして名前をつけて保存した。この事件、いや実験をしっかりと脳に刻んだはずだ。デジタルデトックス効果ありや。

 みんな和む 理科室の実験器具

 デジタルデトックス効果は理科室にもあった。理科室にはひびの入ったビーカーや汚れた試験管がある。理科担当者は手先が器用であった。使わなくなったビーカーや試験管を利用して空気の和む空間を作ったのである。材料は、① 試験管:水漏れはしないが実験には使えない。②木材:1年生の木材加工で使った木端。③植物:九中に生えているものを採取(ビオラ)。制作費用0円の鉄腕ダッシュ理科インテリア写真2)!他にビーカーを使った鉢も、おしゃれだった(写真3)。無機質と有機質の融合は和むなぁ。デジタルデトックス効果、癒される。

 飯島T「ガラスは無機物です。理科室の戸棚に並んだビーカーや試験管などガラスの器具の並びはまさに”わびさび”の世界。この無機物の配列が織りなす静寂で清冷とした光景に手を加えると(花瓶や一輪挿し)・・・さりげなく植物が置かれる。つまり異質な物体の中に対比的に配置された有機的生命が、輝いた色彩を放つ存在として際立つのです。 」

理科の実験器具と茄子の花は千に一つも無駄はない。