学力向上タイトル 「主体的な学び ~主権者教育の充実~

千里 九「12月7日、11日と3年社会科は、”模擬立ち入り検査”をおこなった。スーツにめがねの奥が光る。逃げなきゃ。」

公正取引委員会のお仕事 

プレゼン 発表

 

取引カード

公正取引委員会のお仕事(写真1)

うちのスマホ使って!(写真2)

お得な情報で顧客確保  (写真3)

 今3年生社会(公民)の授業は経済の入り口に立ちました。「私たちの消費生活~経済のしくみ~」を学んでいます。そこで餅は餅屋、消費者を守る本家の”公正取引委員会”の方々に来ていただき、わかる社会科を目指して「独占禁止法の授業」を実施していただきました。模擬立ち入り検査

 公正取引委員会 九中来校 

 泰平の眠りをさまし鎖国の扉をただすペリー来航は1853年だった。あれから幾年月が経ち不正をただす公正取引委員会が2017年12月九中に来校した。身構える必要はないのだが公正取引委員会と聞くとすごい組織だと思う3年生も少なくなかろう。だが何も恐れることはない。私たちは不正をおこなっていないから。公正取引委員会は”後悔”させない授業を準備され3年生に”公開”するために来たのである。3年生は公正取引委員会の立ち入り調査を受け入れた。

 公正取引委員会 九中立ち入り調査

 公正取引委員会の方はまず、3年生に対して経済の基本である「市場経済」と競争について説明してくださった(写真1)。市場経済のルールは競争だ。携帯電話の例で市場経済のメリットを体感!する。競争でどんどん品質が向上したのに携帯の値段は下がった。企業間の競争は消費者にとってメリットがある。企業が競争しさまざまな商品が並ぶことで、消費者は多くの商品から欲しい商品を選べる。「競争による創意工夫、市場経済がもたらすメリットは大きい」。

 ところがもし市場に1社しか存在しないとなると、やりたい放題が出来るから大変!価格は勝手に決められサービスも低下する。技術開発もすすまない。じゃぁ実際にやってみよう。スマホを舞台にしたシュミレーションゲームをおこなった。選ばれし生徒たちは、顧客確保のため5万円のMYPHONEの販売に乗り出す。会社はMTTこども、ハードバンク、そしてBUの3社だ。社員になった生徒は、プレゼンをおこない(写真2)自社のMYPHONEの売り込みを懸命におこなう。競争カードを使ってお得な情報をあなたに捧げた(写真3)。「BUの○○です。1通話10分以内なら何回でも無料です。」お客さんを笑顔で引きつける。MTTの支持は少ない。戦略を練り直し各社新しいサービスを提供する。BUは「無料バッテリーをつける」ハードバンクは「5000円値引きの4万5千円で、いかがですか。」MTT「弊社の契約は7000円の図書カードをプレゼントです。」生徒達はどこにしようか、相談する(協働学習)。さぁ、皆さんどこのMYPHONEと契約しますか?賛否を問う。某クラスではMTTが19人と圧倒的な支持を得る結果となった。公正取引委員会の思惑通りに授業がすすむ。熾烈な営業マンどおしのバトルを繰広げたクラスもあったらしい。市場経済を維持していくにはズルをしない。ズルに目を光らせるのが公正取引委員会だ。私的独占やカルテル、不当表示に目を光らす。九中某社の社長のところにも公正取引委員会による立ち入り調査があった(写真左上)。悪は眠らせない。隠していたマル秘協定書が押さえられた。「創意工夫による授業、専門家がもたらすメリットは大きい」。 

 公民に参加し学ぶ独禁法