学力向上タイトル書写の時間・・・日本の伝統文化 

千里 九「雲海とは山の上など高い位置から見下ろしたとき、ひろがる雲を海に例えること。」

 お手本と筆遣い

 何度も何度も書く

 明鏡止水の気持ちで

 雲海 見本動画(写真1)

雲海 何枚も書く(写真2)

雲海 本気の一枚 (写真3)

 中学校国語の時間に「書写」です。日本で育ち過ごすためには文字の書き方をきちんと学ぶ必要があります。新学習指導要領によれば、「(国語を)何のために学ぶのか」「(国語を学んで)どんな力が身につくのか」という教科の意義をより明確化しています。2年生は31日から職場体験学習に向かっていますが、当然外の世界でも文字を書く必要に迫られます。「書写」の授業は社会生活に役立つ力を身につける時間なのです書の時間

 新学習指導要領をふまえて

 2016年12月 中央教育審議会の答申より・・・今回の学習指導要領の改訂については、「(子どもが)何を知っているか」「(教師が)何を教えるのか」から大きく転換し、「何ができるようになるか」が問われている。つまり「国語を何のために学ぶのか」「国語を学んでどんな力が身につくのか」という教科の意義を明確化した。それは「書写」の時間にも言える。国語科では、硬筆で日本の文字の書き方を普段から指導しているが毛筆も学ぶ。オープンスクールの日、2年3組で「書写」の授業が始まった。 

 書写「雲海」に挑む。 本日最高の一枚をめざして

 九中生たるもの。いざとなったら読める文字を書いて欲しい。解答用紙に自分にしか読めない文字だと、採点者が(平行・閉校・閉口)する。是非本気文字で。美文字ならなお嬉しい。書は日本の伝統文化でもあるし。そこで美しい文字を意識して書ける力を身につけるのが、「書写の時間」だった。

 1年生のときに様々な書体を学び行書の特徴についても押さえてきた九中国語科である。「点画の連続」「点画の省略」「字形の変化」「画数の変化」「筆順の変化」それらを踏まえたうえで、今回は「雲海」に臨んだ。あめかんむりの省略、さんずいの連続、注意すべき点は、雲海のごとく多い。教科担当者がわかりやすくポイントを説明した。「雲」なんかはバランスがどうもね、こう意識してね、である。「海」は三画目を一気に書くのを忘れずに、だ。

 うまく書けない?大型モニターの出番だ。大画面上に映し出されるはプロの筆裁き、「見本動画(写真1)」だ。全体から穂先の動きまで良き手本を見せてくれる。一画、一画・・流れるように筆を運ぶ。ふむふむ。なるほど。生徒達は顔をあげ絶賛放映中の見本動画をじっと見つめた。教科担当者は机間指導しつつアドバイスをおくる。先生が二人いるみたい。次は「海」に挑む。三画目を一気に書く。まるで稲妻のようにジグザグと筆を走らせた。四画目から六画目までは筆を休ませることなく書ききってしまわねばならないのだが、ここが難しい。「雲」が上手く書けても「海」が上手くいかない。その逆も…。美しい文字を書くことの難しさを感じながら、何枚も何枚も書く(写真2)。書は自分と向き合う時間でもあるのだ。本日最高の一枚を提出した(写真3)。教室いっぱいに広がった「雲海」を望む。授業前より美しい花(実力)を「開花」させたらいいな。  

 雲海を 美文字に書くは 運かいな  否!学びである