学力向上タイトル 「アクティブラーニング フェアトレード

千里 九「公正かつ持続可能な社会に主体的に参画する社会を、「消費者市民社会」と定義している。」

研究授業 家庭科 

おいしい チョコレートの真実 

 研究授業 発表

電子黒板を使う(写真1)

資料 チョコレートの真実(写真2)

協働学習 発表 (写真3)

  先週13日の金曜日草木も起きている6限目に1-3組が残され、いや選ばれ他のクラスはさようならをしました。他クラスが完全下校した後で家庭科の研究授業を、大野先生が”A西教室”でおこなったのです。何故?A西と思いつつも多くの先生方がA西へと足を運びました。チョコレートの真実A西教室 英語の授業で使われる場合が多い

 未(ひつじ)の刻 そこはA西教室だった。ふだんここは英語科の授業がおこなわれる。その英語科の牙城に家庭科が潜入したのには理由がある。もちろん昨日調理室を奪われたお礼ではない、研究授業だ。研究授業がおこなわれる午後2時は、未(ひつじ)の刻、”八つ”時と呼ぶ。だからこの時間帯に食べるのを「お八つ」というようになった。日本ではチョコレートをおやつに食べる。美味しいしバレンタインも近いし。だが、おいしいチョコの真実を知っているのか。生産国ガーナの子どもたちはチョコを食べられない。児童労働の現実も映像で知って欲しい。担当者はA西にある電子黒板を使う必要があったのだ(写真1)。

 チョコレートの真実  物を買うという行動選択が”社会”を変える。新たな社会をつくる一つのきっかけとなる。それを理解してもらうにはどうしたらいいか?教科担当者は考えた。生徒たちは1学期に社会科で※フェアトレードについて学んでいた。その点を踏まえた授業展開をおこなう。 ※フェアトレード・・・「公正な取り引き」。フェアトレードマークのついている商品は価格は少し割高だが生産者への支払いを増やし、安定した収入や生活の向上を支えている。チョコを食べる人も作る人も幸せになれるのがフェアトレード商品である。

 チョコと言ったらガーナを思い浮かべる人は”チョコ”っとじゃない。日本はチョコの原料であるカカオ豆を圧倒的にガーナから輸入しているのである。電子黒板にガーナの生活や現状が映し出された(写真2)。ガーナの家庭環境や児童労働の実態に目を背けてはならない。今こうして自分たちが学んでいる間も同年代の人が児童労働で苦しんでいる。この授業、知識だけを学ぶ授業にしたくない。そこで、担当者「あなたたち、ガーナと日本の家族になりきってもらうわよ。マハマさん、アナンさん、高橋さん・・・の6家族になってね」生徒達は班にわかれ家族になった。6家族の家庭消費活動を体感する。「食料がもう買えないよ」~「海外旅行にでも行こうかな」各班は収入に見合う消費行動をとる。水や食事など最低限の生活も満足に取れない家族があった。「もうなんも出来ない、どうしよう」感情移入していく。「協働学習」のなかで裕福な体験もし児童労働の原因を探った。児童労働が生まれる背景、ガーナのカカオ生産農家の暮らし、ガーナとチョコレート消費国(日本)との貧富の格差・・・。発表する(写真3)。では、カカオ産業の児童労働の問題に対し自分たちができる解決方法はないのか。※フェアトレードがある。児童労働がないチョコレート、フェアトレード商品を何回かに1回でも買うことが世界貢献につながる。

 家庭科担当者「昨日授業を受けた生徒が、『親が知らんかったので教えてあげてん。で、フェアトレードのチョコ見つけたから買ってもらったで!なんだか誇らしい味やったわ』と教えてくれました。」

 関わりの中で子どもが伸びた場面 班で協力