学力向上タイトル 「人口膾炙と数学とtan

千里 九「あー、牛タンね。表をしっかりと焼き、裏は、さーっとあぶる程度で食べるのが良い。お口の中で、違った2種類の食感が楽しめます。ほとんど人口(じんこう)に膾炙(かいしゃ)していないが、役に立つ美味しいタンもあります。tanです。」

 高校体験1

高校体験2 

 高校体験3

A棟の高さを測るために(写真1)

歩幅一歩は、1m(写真2)

こぶし1個で角度は10度 (写真3)

 高校体験4 ~ 数学は、論理 ~  

  高校体験授業で、九中の身近なところにある吹田東高校の先生から、私達の身近なところにある「数学」について、教えていただきました。講座名「暮らしの中の数学」です。教室を飛び出せば、そこは数学の世界がひろがっていました。

 暮らしの中に数学 数学嫌いな人は、思う。数学はいらない。実際、社会で生きていくのに、因数分解なんか出来なくてもへへへだ。値段の違うケーキとクッキーを1000円で、何個づつ買えるか?とケーキ屋さんのレジの前で、紙とペンを持ち連立方程式をたてて計算する人を見たことがないもの。直角三角形もふだんの生活にでてこない。学校卒業後、人生において、「おまえ、アリバイを証明せい。」と言われることはあったとしても、「直角三角形の合同を証明せい」とは、たぶん言われない。だから、なんで数学なんてあるんだ!と九中生が思っても当然である。だが、社会に出て役にたつかどうかで数学があるわけではない。数学を知らなくても生活には困らないが、人の話を聞かない人になったら困る。筋道をたてて物事を考える力を鍛えるのに最適な教科が数学なのである。数学が得意になれば人の話がわかる、論理的に物事を判断できお得なのである。

 お得なタンジェント A棟の高さは何mか?まず、吹田東校の先生は、道具を使って測ることのできない建造物の高さを求める方法を、教室で教えてくれた。タンジェント=垂直距離÷水平距離である(写真左上)。たんじぇんとか。たんじぇんとごときでひるまないのが、九中生である。角の大きさに応じた「tan表」を使い、2~3問練習した後、実際に測量するぞと、A棟前に飛びでtanだ(写真1)。 ここで、タンジェントを体験する。水平距離の測定は自分の歩幅を使う。自分の一歩が1m。1m間隔に印をつけたビニール紐を使って、1mの長さを1歩でいけるように何度も練習し体に覚えこませるのだ。九中生は、「自分の一歩が1m」の物差しを身につけた(写真2)。
 次に、仰角の測定の仕方を学ぶ。片手を水平に伸ばし、その手のこぶしの上に、残った手のこぶしを重ねると約10度になることを利用し(写真3)、こぶし何個分であるかを数えることで仰角を知ることができるのだ(へー知らなかった)。その2つを利用してA棟の高さの測量に入る。何度も歩いて距離を測り、角度を測りながらA棟の高さを導き出した。

 生徒A「数学をやっていると、たまにこれが何の役に立つんだろうと思うことがありますが、今回こういうふうに教えていただいたおかげで、きっとどの単元も何かしら私たちに近いところで使い道があるのだろうと考えられるようになりました。」

 生徒B高校数学もおもしろいものなんだと思うことができて、少し前向きになれました。(数学は好きだけど自信がなかったが)やっぱり理系を目指そうと思いました。高校の数学が、中学校の数学とつながっているとわかりました。今回の授業でとても高いビルの高さがメジャーなどなくても計測できることを知り、驚きました。」

論理的に判断し、思考する力 数学が育ててくれる。