授業を見て回っています。大型モニターやタブレットなどを巧みに使う授業に自分が教壇に立っていた時と隔世の感があります。

しかしICTに慣れている若い先生が上手に使いこなしているかというと決してそういうわけでもないようです。年配の先生でも駆使しているという言葉がぴったりの授業をされている方もいます。

教科の特性もあるのでしょうが、どこでどう使うか、生徒の興味・関心をどう引き出すかと先生方のセンスやサービス精神やいろんなことが見て取れて、決して授業が上手でなかった私でも他人の授業を見ていると気づきは多いものです。今になってとても勉強になります。

 

また、この歳になってもいろいろな授業を受けることは、「へぇ~、こんなこと習ったかなぁ」と驚くことも多いです。

教科書も大きさだけでなく中身も大きく変わっていて、情報にあふれています。なかでも、

いろいろな授業でも使われていますが、教科書のQRコードは優れものです。

 

6月末に教科書会社の光村図書が「家庭学習におけるデジタル端末の活用状況」のアンケート結果を公表しました。その結果の中で、教科書紙面にQRコードが記載されるようになったことを知らないと回答した保護者が73.4%だったとか。みなさんは教科書紙面のQRコードの存在、ご存知でしたか?

 

日本では法律を改正して2019年4月からデジタル教科書の導入が始まっています。十一中も英語と国語で部分的に導入しています。

「デジタル教科書の今後の在り方等に関する検討会議」の第1次報告では、2024年度からの本格導入をめざすことになっていますが、デジタルありきではなく「紙とデジタルのそれぞれの良さを適切に組み合わせ」ていかないといけないという見解はもっともなことだと思います。

 

先日、意識高めの生徒から「タブレットも一人一台に持ってるんだから、何冊もの教科書は登下校に重いから早くすべてをデジタル教科書にして」と言われました。

デジタルは紙より記憶に残りにくいという説もあります。私が電子辞書を敬遠し紙の辞書を重宝するのはページをめくるという動作が好きなだけでなく、調べたいことの周辺にまた新たな発見があったりするからです。

 

けれども、「重くても紙には紙の良さがあるのだよ」と、簡単には便利さだけに飛びつかないぞと思ってしまうことの繰り返しが時代に取り残されていくことの兆しなのかもしれません。

 

現状維持は後退、日々アップデート。