毎朝7時50分から8時20分、そして朝の打合せを終えて再び35分まで北門に立つ。

「知らない人に声を掛けられても」との躾を守って挨拶を返してくれない多くの小学生とは違って、十一中生は爽やかに返してくれる。

思春期だから照れ臭いこともあろう。会釈だけの人もいるけれど、若々しい声で「おはようございます」と返してくれる人がどんどん増えている。

最近では、こちらが「おはよう」と声を掛ける前に、「おはようございます」と挨拶をしてくれる人も増えてきている。これも受け身ではなく能動的な行為と嬉しくなってくる。

家庭でも朝の第一声を家族から言われる前にできていたらいいなと思う。挨拶は習慣だ。

まだまだ顔と名前が結びつかない人が多いのだけれど、毎朝会う人の声のトーンや表情が違うと朝から何かあったのかなと心配になる。

今日は正門に立つ先生に用事があって、初めて登校時の正門に足を向けた。空が広くて明るい。こちらは緩やかな下りなのだ。こちらの門から入ってくる生徒はどんな感じなのだろう。

十一中のチャイムは電波時計なのだろうか、正確だ。

8時34分15秒。「あと45秒!!」と叫ぶ。すると、ぎりぎりの連中が一斉に坂道をダッシュしてくる。「あと何秒ですか?」「33秒!」。北門に風が吹き抜ける。間に合おうと走る姿は美しい。