9月21日(金)

今日は、七中校歌の歌詞にまつわるお話です。
♪あまねく 深く さす光り…
と始まる七中校歌の作詞は、竹中郁(たけなかいく)さんという詩人によるものです。

竹中さんは、明治37(1904)年、神戸に生まれました。
北原白秋・山田耕筰の支持を受け、詩人として活躍しました。
特に第二次世界大戦後は、児童詩の分野で活躍し、昭和57(1982)年77歳で亡くなるまで、数多くの作詞活動を続けました。

竹中さんの作品のひとつに、次のようなものがあります。

 「竹のように」

 のびろ のびろ
 まっすぐ のびろ
 こどもたちよ
 竹のように のびる
 風をうけて さらさらと鳴れよ
 日をうけて きらきらと光れよ
 雨をうけたら じっとしてろ
 雪がつもれば  いっそうこらえろ
 石を なげつけられたら
 かちんと ひびけ
 ぐんぐん 根を張れ
 土の中で その手と その手を
 がんじがらめに 握りあえ
 竹 竹 竹 竹のように
 のびろ
 五月のみどりよ もえあがれ
 

「こどもがいなかったら地球はつまらない土くれです」という言葉を残した竹中さんは、すべてのこどもを愛した人でした。

七中の校歌にも込められた竹中さんのその思いを、みなさんも感じることができますね。

 

※竹中郁さんは、第十二中学校、野田小学校の校歌も作詞しています。

※北原白秋(1885~1942)詩人・童謡作家・歌人。「からたちの花」・「この道」など今に歌い継がれる童謡を数多く作詞。関西学院大学・同志社大学・豊中高校などの校歌も作詞。
※山田耕筰(1886~1965)作曲者・指揮者。北原白秋とのコンビによる「からたちの花」・「この道」などの他、「赤とんぼ」・「兎のダンス」などの童謡を数多く作曲。その他、オペラ、交響曲、映画音楽など幅広い音楽分野で活躍。