であいとつながりをもとめて  平成31年(2019年)1月29日

 学校教育自己診断の結果より

 12月に実施させていただきました「学校教育自己診断」の結果が出ました。この紙面を借りて項目に分けて、報告させていただきます。なお、肯定的評価を(よくあてはまる、ややあてはまる)の数値で見ることとし、経年比較と学年推移がわかるように【→前々回→前回→今回】(1年・2年・3年)等の数値をあげています。
<生徒アンケートから>
1.学校生活全般について
「1.学校へ行くのが楽しい」【65→82→84→84→82】(85・83・80)
「2.自分の学級は楽しい」 【73→88→87→87→91】(88・91・93)
「11.学校行事は楽しく行えるよう工夫さえている」 【63→87→81→84→83】(85・78・86)
「13.部活動は積極的に参加している」 【69→84→86→87→85】(86・83・86)
◆どの項目も、例年同様全般的に高い傾向を示している。特に、2の項目に見られるように、学 
級集団は一定安定(学年が上がるごとに高く)している状況であることが分かる。
2.教職員との関係について
「3.先生は生徒の意見を聞いてくれる」 【68→84→85→87→89】(87・89・88)
「5.授業でわからないことについて先生に質問しやすい」 【76→74→89→78】(71・81・81)、「8.悩みや相談に親身になって応じてくれる先生が多い」 【74→72→71→78】(74・79・79)
「9.先生はいじめなど私たちが困っていることについて真剣に対応してくれる」【83→80→83→87】(85・89・88)
「10.担任の先生以外にも保健室や相談室等で気軽に相談することができる先生がいる」【73→72→75→78】(80・75・78)
◆全般的には、ここ数年上昇傾向が見られ、また学年が上がるごとに高くなる傾向がみられる。
学校教育活動においては、教職員と生徒との信頼関係がベースであるので、より数値が上がっていくように、信頼関係を高めていきたいと考えている。
3.学習・授業内容等について
「7.通知票の学習成績は、納得できる」 【69→80→80→83→88】(85・91・88)
「14.道徳や学校生活の中で、命の大切さや社会のルールについて学ぶ機会が多い」【60→87→87→89→91】(89・94・90)
「15.人権について学ぶ機会が多い」 【44→78→79→81→83】(80・90・80)
「4.授業の中で『できた』『楽しい』と感じる場面がある」 【83→86→80→82】(79・88・82)
◆全体的には、経年比較では少しずつ肯定的評価があがってきている。またどの項目も、2年生が高い傾向を示している。本校の研究テーマである「自己肯定感を高める授業づくり」の実践は、少しずつ子どもたちにも浸透(実感)しつつあると思われるが、より充実させていきたい。
4.その他
「12.生徒会活動は活発である」 【35→86→87→88→89】(85・90・91)
「6.朝読書により、本を読むことが楽しくなった」 【54→61→65→69→67】(73・76・55)
「16.地震や火災が起こった場合、どう行動したらよいか知らされている」【64→79→84→83→85】(80・91・88)
◆どの項目もここ2~3年は傾向としてあまり変わっていない。ただ6の項目にあるように、
もっと本が好きになれるような取り組みをすすめたい。


<保護者アンケートから>
1.教育活動全般について
「1.保護者・地域の願いに答えている」【63→85→86→65→69】(66・70・73)
「5.生徒指導の方針に共感できる」【65→79→77→70→70】(71・69・69)
「8.先生は子どものまちがった行動を厳しく指導してくれる」【82→80→72→72】(78・60・82)「10.いじめや暴力のない学校づくりに取り組んでいる」【65→78→84→73→71】(73・67・73)
「11.進路や職業などについて適切な指導や情報交換を行っている」【49→69→66→53→56】(51・52・68)
「16.生命を大切にする心や生活のルールを守る態度を育てようとしている」【67→80→86→74→76】(79・73・77)
「17.子どもに人権を尊重する意識を育てようとしている」【78→83→63→69】(76・61・72)
◆経年比較でみても、どの学年でも数値があまり上がっていない。(むしろ下がっている項目もある、)。ここの項目では、「わからない」と回答された部分が多く(1割~2割)なっており、もう少し、保護者に対して、「取り組みの発信」をしていかなければならないと感じた。
2.保護者・教職員の関係及び家庭との連携について
「2.家庭への連絡や意思疎通を積極的にきめ細かく行っている」【76→79→69→75】(78・69・78)
「7.子どものことについての相談に適切に応じてくれる」【75→80→67→71】(76・64・75)
「9.先生は子どもを理解している」【61→66→72→58→64】(64・55・77)
「18.先生は、子どもの人権を尊重する姿勢で指導にあたっている」【59→78→79→58→64】(70・54・62)
「20.子どもの心身の健康について、気軽に先生に相談できる」【63→68→73→63→73】(74・65・80) 
◆経年比較では、あまり特徴的なところが見られず推移しているが、2年が全般的に少し低くなっている。
3.子どもを通して感じることについて
「3.授業が楽しく分かりやすいと言っている」【38→57→59→45→55】(58・47・58)
「6.学校に行くのを楽しみにしている」【70→80→83→74→76】(78・67・84)
「12.学校に友だちが多いと言っている」【73→73→82→71→81】(89・72・80)
「13.体育大会、宿泊行事など学校行事に積極的に参加している」【92→89→90→89】(90・85・91)
「15.積極的に部活動に参加している」【79→81→85→87→83】(89・77・82)
◆行事や部活動においては、高い数値を維持している。しかし授業等の項目では、なかなか数値が上がってこない。保護者から見て、「子どもは授業が楽しい」と実感できていないところがまだまだあることを考えていきたい。
4.その他
「4.通知表は、学力や達成度をわかりやすく表すように工夫されている」【58→79→81→73→74】(71・71・81)
「14.生徒会活動は活発である」【65→86→85→75→77】(80・72・82)
「19.地震や台風などの行動マニュアルが知らされている」【74→79→74→77→77】(75・76・80)
◆ここでは、経年比較の数値を見ると、昨年の状況とあまり差異は見られない。


<類似項目における生徒と保護者の比較から>
【1】学校生活全般について
(生 徒)「1.学校へ行くのが楽しい」     【65→82→84→84→82】(85・83・80)
(保護者)「6.学校に行くのを楽しみにしている」【70→80→83→74→76】(78・67・84)
   *2年の保護者のとらえ方が、子どもと比べてずいぶん低くなっている。
(生 徒)「11.学校行事は積極的に参加し楽しむことができる」【87→81→84→83】(85・78・86)

(保護者)「13.学校行事に積極的に参加している」     【92→89→90→89】(90・85・91)
   *どの学年も、保護者の捉え方の方が生徒を上回っている。
(生 徒)「13.部活動は積極的に参加している」【65→84→86→87→85】(86・83・86)
(保護者)「15.積極的に部活動に参加している」【79→81→85→87→83】(89・77・82)
   *1年では、保護者の方が子どもより高い。
【2】教職員との関係について
(生 徒)「9.先生はいじめなど困っていることに真剣に対応してくれる」【47→83→80→83→87】(85・89・88)
(保護者)「10.いじめや暴力のない学校づくりに取り組んでいる」【65→78→84→73→71】(73・67・73)
   *若干質問項目は違うけど、ここ数年子どもは上昇傾向だが、保護者は下がっている。
(生 徒)「3.先生は生徒の意見を聞いてくれる」では、【68→84→85→87→89】(87・89・88)
(保護者)「9.先生は子どもを理解している」     【61→66→72→58→64】(64・55・77)
   *ここ数年生徒の実感は上がってきているが、保護者の捉え方はあまり上がってこない。
(生 徒)「8.悩みや相談に親身になって応じてくれる先生が多い」【40→74→72→71→78】(74・79・79)
(保護者)「7.子どものことについての相談に適切に応じてくれる」【64→75→80→67→71】(76・64・75)
    *生徒の方は、学年によって差異はないが、保護者は2年が少し下がっている。
(生 徒)「15.人権について学ぶ機会が多い」        【44→78→79→81→83】(80・90・80)
(保護者)「17.子どもに人権を尊重する意識を育てようとしている」【78→83→63→69】(76・61・72)
   *生徒の実感と保護者の捉え方には大きな差がみられる。(2年は30ポイントも)
(生徒)「14.学校生活の中で、命の大切さや社会のルールについて学ぶ機会が多い」【60→87→87→89→91】(89・94・90)
(保護者)「16.生命を大切にする心や生活のルールを守る態度を育てている」【67→80→86→74→76】(79・73・77)
    *どの学年でも、生徒と保護者とは10~20ポイントの差がみられる。
【3】授業・学習内容等について
(生 徒)「4.授業の中で『できた』『楽しい』と感じる」  【83→86→80→82】(79・88・82)
(保護者)「3.授業が楽しく分かりやすいと言っている」  【57→59→45→55】(58・47・58)
   *どの学年でも、生徒の実感と保護者の捉え方はかけ離れている。(最大40ポイント)
(生 徒)「7.通知票の学習成績は、納得できる」では【69→80→80→83→88】(85・91・88)
(保護者)「4.通知表は、学力や達成度をわかりやすく表わされている」【58→79→81→73→74】(71・71・81)
    *生徒の実感は、ここ数年上昇傾向がみられるが、保護者はなかなか上がってこない。
【4】その他
(生 徒)「12.生徒会活動は活発である」【35→86→86→88→89】(85・90・91)
(保護者)「14.生徒会活動は活発である」【65→86→85→75→77】(80・72・82)
   *生徒の実感ほど、保護者は高くとらえていない。
(生 徒)「16.地震等が起こった時の行動について知らされている」【79→84→83→85→85】(80・91・88)
(保護者)「19.地震等の対応での行動マニュアルが知らされている」【74→79→74→77→77】(75・76・75)

  *経年で見ても、生徒・保護者とも捉え方はあまり変わっていない。
 

<まとめ>
 全般的に生徒についてみると、ほとんどの項目で「肯定的評価」が8割~9割と高い傾向にあるが、保護者については多くの項目(行事・部活動は高い)で6割~7割前後を示している。
また学年別にみると現3年は、昨年(2年時)と比べてすべての項目で肯定的評価があがっており、逆に2年生は、多くの項目で下がって(昨年1年時が高かった)いることがわかる。ただ多くの項目で。2年の保護者の評価が、他学年と比べて低くなっているのが気がかりである。
また子どもの実感と保護者の捉え方の差異も大きくみられる(概ね生徒の実感が高い)ところがあるが、一つの要因として「わからない」の回答が増えているためであると考えられる。
また学校スローガン達成に向けては、「これまでの取り組みを継続するだけでなく、今年度の生徒会としてという何かが必要ではないか。」「一人ひとりが自信を持てるようなやりがいのある活動を、目立たない子も活躍できる場を。」「あいさつは大切。他学年交流や文化祭のような仲間と力を合わせて取り組む経験を」「人への関わりをあきらめない気持ちをもち続けるしかないのではないでしょうか。」「不登校の生徒たちとのつながりをどうつくるかなど、学校、生徒、親が協力し合える環境が必要。」等の声もいただきました。
これまで以上に、「六中の教育活動を保護者や地域に開き、協働していくこと」が大切だと改めて感じられる結果となりました。アンケート結果をふまえ、いただいたご意見等についても、今後学校として整理する中で取り組みにつなげていければと考えています。
ご協力ありがとうございました。