8月25日に世界の小中高校生による国際ロボット競技会(WRO Japan2019)の決勝大会が西宮市で行われました。そのオープンカテゴリー部門で、1年1組の鳥居亜実さんが豊中九中生とタッグを組んで出場し、日本代表に選ばれました。次はハンガリーで行われる国際大会に出場します。

鳥居さんたちは、「スマートデリバリー」というシステムについて発表しました。物流目的で町中を走っている車には郵便配達や宅配などの『配達』とごみ収集や古紙回収などの『回収』の2つの目的があります。この『配達』と『回収』を一つのシステムにまとめることができれば、効率の良い街になると考えました。このシステムを『スマートデリバリー』と名付けました。

 わたしたちは、ネットで注文すれば、すぐに家に荷物が届くのがあたりまえだと思って生活しています。けれど、便利さの裏に、荷物を運ぶトラックドライバーの仕事がどんどん増えている現実があります。また、配達しても家が留守なので、もう1回、2回と訪れることもたびたびおこります。結果としてトラックドライバー不足が深刻な問題としておこっています。そこで解決方法の一つとして自動配達ロボットの研究・開発が考えられます。ただ、配達ロボットさえつくれば、全部うまくいくわけではありません。受け取り側の不在のためにおこる再配達問題は、ロボットを使っても解決できません。鳥居さんたちは、未来の配送システムとして、画期的なシステムを考えました。路線バスや地下倉庫、配達ロボット、受取口での本人認証、スマートフォンによる通知、などを駆使した効率的な配送システムを発表しました。

 これから先、さまざまな分野でロボットが開発されて、生活する上でロボットがいるのがあたりまえの世界になっていくでしょう。ただ、忘れてはならないのは、ロボットをどのように役立てるか、いろいろな立場の人の事を考えながらシステムをつくるのは、人間しかいない、ということです。

国際大会は、11月です。皆で応援しています。頑張ってきてください。